社会保険労務士 福岡事務所/竹中社会保険労務士事務所
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           実務に役立つ!! Q&A   
                                       
       
     
     新企画「実務に役立つ!Q&A」のコーナーでは、顧問先の皆様や読者の
 
   皆様から寄せられたご質問を、Q&A方式でご紹介します。
   第一弾は、
「労働時間」に関する質問をシリーズで採り上げます。   





2009/06/09 278号掲載  

  【Q】

  社員の自己申告による時間と入退室の記録に差がある場合は、どのようにすればよいのでしょうか?
   

   【A】
  
  タイムカードの記録をそのまま採用していても、必ずしも正しいとはいえないこともあります。

  タイムカードを打刻する以前に、すでに本人は業務を終了していたという場合には、少なくとも業務終了

  後タイムカード打刻までの時間については、労働時間として取り扱う必要はありません。一定の差につ

  いては合理的な説明が可能なようにしておくことも必要です。

  例えば、業務終了と打刻時間との差がある場合は、理由欄等を設けて記載できるようにしておく、上司

  等の確認も行うなどです。
  
  いかに正確に労働時間を把握するか、できる限り
事実に基づき管理することが重要です。

  時間外労働については、36協定に基づき、使用者が必要時間を指定し、命令をしておこなわせるべきも

  のですので、ただタイムカードどおりに支払えばいいとか、また労働者の自主性に任せ申告どおりに支払
 
  えば足りるというものではないということになります。


  自己申告による時間と入退室の記録との差が無視できないほど大きいのであれば、実際の労働時間を

  調査し、実態に基づき割増賃金も支払うということが必要な場合もあります。


  




2009/06/02 277号掲載  

  【Q】

  時間外労働が協定の限度時間を超えてしまいそうなのですが、どうすればよいでしょうか。

   
   【A】

  時間外労働が36協定で定めた限度時間を超えた場合は、労働基準法違反となり、
罰則の

  
適用対象となります。事前に労働組合または労働者代表と協議のうえ、36協定を締結し直して

  
届け出ることが必要です。


  労働基準法32条では、「1週間について40時間、1日について8時間を超えて労働させてはならない」

  旨を定め、これを罰則付きで使用者に強制しています。36協定で定めた範囲を超えた場合は、

  労働基準法違反となり、
6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金(労働基準法119条)の適用

  あります。


  労使間で協定したものですから、有効期間内はできるだけこれを遵守することが望ましいのは言う

  までもありませんが、限度時間を超えることが予想される場合には、改めて協定を結びなおすことは

  可能です。


  事前に労使間で協議をして、以後の期間について限度時間の見直し、又は特別条項付き協定を

  締結・届出されることをお勧めします。







2009/05/26 276号掲載  

  【Q】

   36協定の労働者の過半数代表を選出する際、労働者の範囲に「管理監督者」や「病欠、出張、

  休職期間中等の者」を含めてもかまわないのでしょうか?


   
   【A】

  前回掲載したとおり、36協定などの労働者代表には、労働基準法第41条第2号に規定する管理・

  監督者(時間外・休日等の割増賃金が支給されないような方)でないことが求められますが、
そも

  
そも労働者代表を選出する際、労働者の範囲にも含めてはいけないという制限は設けられておりま

  
せん。


  
また、除外する合理的な理由はないとされています。


  
したがって、36協定以外の協定と同様に、労働者の過半数代表を選出する際の労働者の範囲には

  
労働基準法第9条に定義される労働者でかまわないとされています。


  36協定は、その事業場において法律上又は事実上、時間外労働又は休日労働の対象となる労働者の

  過半数の意思を問うためのものではなく、労働基準法の第18条(強制貯金)、第24条(賃金の支払の5

  原則)、第39条(年次有給休暇)、及び第90条(就業規則の作成手続)と同様に、その事業場に使用され

  ているすべての労働者の過半数の意思を問うためのものであるとされています。
   

  「病欠、出張、休職期間中等の者」は、事実上時間外労働又は休日労働がありえないのですが、上記の

  
管理監督者と同様に事業場に在籍している限り「労働者」から除外する理由はないため、同様に労働者

  
の範囲に含めてもかまわないとされています。



  




2009/05/19 275号掲載  

  【Q】

   「36協定」の労働者代表は、どのような方法で選出すべきでしょうか?

   
   【A】

  36協定の労働者代表の選出方法については、過半数労組がない事業場のケースについて、

  労働基準法施行規則に以下のように規定されています。


  その要件は、

  1)
労働基準法第41条第2号に規定する管理・監督者でないこと

  2)
労働基準法に規定する労使協定などを行う者を選出することを明らかにして実施される投票、

  
挙手などの方法による手続きによって選出される者であることと、されています。

  (労働基準法施行規則6条の2第1項第1号、2号)


   36協定などの労使協定は
適正に選出した労働者代表と結ばなければ、協定そのものが無効となります。


   労働者の親睦会の代表者など、労働基準法に基づく労使協定とは無関係なところで労働者代表として

   選ばれている者を、自動的に36協定の締結当事者とすることも適正な選出方法とはなりません。



  





2009/05/12 274号掲載  

  【Q】

   前回掲載されていた「36協定」と「特別条項付き36協定」は、どのように違うのでしょうか?

   
   【A】

  法定労働時間を超える時間外労働及び法定休日における休日労働を行わせるためには、

  労働基準法第36条で時間外労働及び休日労働に関する協定(いわゆる「36協定」)を締結し、

  限度時間を守らなければなりません。


  しかし、「特別の事情」が予想される場合には、特別条項付き36協定を締結することにより、

  一定期間についての延長時間は36協定の限度時間を超えることができます。
  

  
「特別な事情」として認められるのは、「臨時的なものに限る」とされています。

  平成16年 4月から「臨時的なものに限る」ことを明確にする改正が施行され、きびしくなりました。


  基準としては、

  1.
一時的又は突発的に、時間外労働を行わせる必要のあるものであり、全体として1年の半分を

  
超えないことが見込まれるものを指すことになります。

  2.1日を超え3箇月以内の一定期間について、原則となる延長時間(36協定で定める労働時間の

  延長の限度)を超え、特別延長時間まで労働時間を延長することができる回数を協定するものとし、
 
  
この回数については、特定の労働者について特別条項付き36協定の適用が1年のうち半分を超え

  
ないものとします。

   
  具体的な例としては、

  1. 予算、決算業務

  2. ボーナス商戦に伴う業務の繁忙

  3. 納期のひっ迫

  4. 大規模なクレームへの対応

  5. 機械のトラブルへの対応


  臨時的に限度時間を超えて労働時間を延長しなければならない「特別の事情」が予想される場合には、

  一定期間として協定されている期間ごとに、労使間において定める手続きを経て、限度時間を超える

  一定の時間(「特別延長時間」という)まで労働時間を延長することができる旨を協定すれば、一定期間に

  ついての延長時間は限度時間を超える時間とすることができます。

  






2009/05/05 273号掲載  


  【Q】

   「36協定」という言葉をよく耳にしますが、どのような協定ですか?

   
   【A】
  
  時間外労働や休日労働を行う場合には、労働基準法第36条の規定に基づく「時間外労働・

  休日労働に関する協定」を労使間で締結し、所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。


  この協定のことを労働基準法第36条に規定されていることから、
通称「36(サブロク)協定」といいます。


  この36協定は、労使間で必要事項について書面による協定を締結し、所轄労働基準監督署長に

  届出ることにって、初めて効力が発生し、法定労働時間を超えて労働させることができます。


  
法定労働時間とは、1日8時間、1週40時間(特例措置対象事業場については44時間)と定められて

  いますが、変形労働時間制を採用する場合を除いて、
この時間を超えて労働させる場合は時間外労働

  となります。

  また、
法定休日とは1週間に1日の休日(変形休日制を採用する場合は4週4日)と定められていますが、

  
この休日に労働させる場合は休日労働となります。


  36協定は、事業場単位で締結し届け出る必要があります。1つの会社で別々の場所に工場・支店など

  がある場合は、通常はその工場・支店などがそれぞれ1つの事業場にあたりますので
工場・支店など

  
ごとに36協定を締結し、それぞれの所在地を管轄する労働基準監督署長に届け出る必要があります。

  これは時間外、休日労働は各事業場における労働者の意思が尊重されなければならないからです。






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